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PostHeaderIcon マーラー/交響曲第8番

日時:2012/7/15 (日) 18:30開演(17:45開場)/16(月祝) 13:30開演(12:45開場)
会場:愛知県芸術劇場大ホール
指揮:井上道義
演奏
:オストメール・フィルハーモニカーを中心とする合同オーケストラ
合唱:愛知県合唱連盟の諸団体による合同合唱団

第7作曲の翌年である1906年夏(46歳)に作曲された第8交響曲は、既に見てきたように、彼が交響曲を作曲した当初から抱いていた死後の永生といった観念に対して確信を失いつつも、最後の力を振り絞り、それまでの彼の理念の総決算・集大成を試みた畢生の傑作です。彼は手紙で「(第8は)内容の点でも形式の点でも独特なものであって、言葉でそれを表現するのは不可能です。宇宙が鳴り響き始める様を想像してごらんなさい。これは最早人間の音楽ではなく、天球が運行する音楽(西洋では古来から天の星が運行する時、妙なる音を発するというイメージがある)なのです」、また「これまでの私の作品は、すべて第8のための序曲にすぎなかったのです。これまでの作品は主観的な悲劇を扱っていましたが、第8は偉大な歓喜の施主となるでしょう」と述べていますが、それは決して彼のはったりではないのです。それまでの彼の作品は多かれ少なかれ、必ず肯定的概念と否定的概念の激烈な闘争が眼目となっていましたが、この交響曲のみは、第7フィナーレでの遮二無二勝利を強要するような態度をさらに推し進め、彼の肯定的理念が、茶化されるものではなく、徹底して 無二の崇高な理念として描かれており、彼の作品でまったく例外的な全肯定交響曲ともいえる内容となっているのです。第5から第7までの純器楽交響曲で鍛え上げた作曲技法も円熟の境地に至り、膨大な規模の声楽を導入してもなお、室内楽的な精緻さをも併せ持つ、完璧な作曲技法という点では最も彼らしい作品でもあります。すなわちこの第8は最も彼らしいと同時に、最も彼らしからぬ点も併せ持った異形の作品なのです。

曲は巨大な二部から成り、第一部は9世紀の司教マウルスの書いた讃歌「来たれ創造の主、精霊よ」から歌詞がとられています。冒頭から「来たれ創造の主、精霊よ」が第一主題によって高らかに歌われます。この主題は前作の第7交響曲の両端楽章に現れる主題と強い関連性があり、マーラーの全作品が一体となって一つの宇宙を形成していることがこの点からも感じられます。途中「我らが肉体の脆き弱さを強めたまえ」の箇所でやや陰るものの、音楽はひたすら高揚を続け、再現部からコーダにかけては息もつけぬような圧倒的な盛り上がりを見せます。そしてラストは「父なる神に栄光あれ」が高らかに歌われ第一部は幕を閉じます。

そして第二部はドイツ文学、ドイツ精神の一つの極点たるゲーテの「ファウスト」の最終場面の詩が用いられています。「ファウスト」の詩を用いたことは、彼が「この曲をドイツ国民に捧げる」と記したことに照応しますが、反面、常にアウトサイダー、あるいは二つの世界(19世紀と20世紀、辺境のユダヤ人とハプスブルク帝国首都ヴィーンの上流階級、ヨーロッパと非ヨーロッパ、神を信じるものと不信者)の狭間で引き裂かれるものとして存在し続け、その立場からプロテストするかの如く作曲を続けていた彼のアイデンティティーと相容れないといえば相容れない態度でもあります。ただ、まったく出自も語っている内容も違う二つのテクストを音楽的に緊密に結びつけ、永遠の生の理念を絶対的に謳いあげたこの作品はまさしく傑作の名に恥じないものです。悪魔メフィストフェレスとの賭けに敗れたはずのファウストの霊が天使たちによって天上に運ばれていく様を地上の男性たち(瞑想の神父、法悦の神父、マリア崇拝の博士)が讃える中、今度は天上からファウストを迎えにきた三人の女がファウストの罪が赦された事を歌いあげます。更に「ファウスト」第一部においてファウストに裏切られ、悲惨な獄死を遂げたグレートヒェンが聖母マリアに赦しを乞うと、遂に栄光の聖母が降臨し、ファウストを天へと導き、ここに天地が鳴動する「神秘の合唱」が歌われ、超常的高揚感の中、西洋音楽史上最高最大の盛り上がりを見せて全曲が終結します。今回は、愛知県合唱連盟と愛知のアマチュアオーケストラの有志による合同オーケストラによる合同演奏で、マーラー音楽祭のフィナーレを飾るにふさわしい熱演をお届けいたします。

 

指揮:井上 道義(Michiyoshi Inoue)

井上道義1946年東京生まれ。桐朋学園にて齋藤秀雄氏に師事。1971年グィド・カンテルリ指揮者コンクールに優勝、一躍内外の注目を集め、国際的な活動を開始した。1972年セルジュ・チェリビダッケ主催の講習会にて1位を獲得、才能を高く評価された。1977~1982年ニュージーランド国立響首席客演指揮者、1983~1988年新日本フィル音楽監督、1990~1998年京都市響音楽監督、常任指揮者を歴任。オペラでは、1984年藤原歌劇団《蝶々夫人》を指揮しデビュー。1999~2001年、Bunkamuraとエディンバラ国際フェスティバルの共同公演《トゥーランドット》を東京とエディンバラで指揮するなど数多くの公演に携わり、オペラ指揮者としても活躍。2002年マルセイユ歌劇場での《蝶々夫人》、《ナクソス島のアリアドネ》も絶賛された。1993年クーベリックの代役としてシカゴ響定期公演に登場、翌年も再び招かれた。またロンドンのロイヤル・フィルを定期的に指揮、マーラーの交響曲の録音も行った。その他ベルリン、ハンブルク、シュトゥットガルト、バーデン・バーデンの各放送交響楽団、ケルン・ギュルツェニヒ管、ミュンヘン・フィル、ドレスデン・フィル、フランス国立管、スカラ・フィル、ロシア国立響、レニングラード響、ハンガリー国立管、ボルティモア響、リール国立響、台北国家響等へも客演。1999~2000年、マーラーの交響曲全曲演奏会を新日本フィルハーモニー交響楽団と行い「日本におけるマーラー演奏の最高水準」と高く評価された。2000~03年新日本フィルハーモニー交響楽団首席客演指揮者在任中には、コンサート・オペラ・シリーズを行い、《道化師》&《カヴァレリア・ルスティカーナ》、《死の都》、《ナクソス島のアリアドネ》という意欲的な演目を取り上げ、自ら演出も担当しセンセーショナルな成功を収めた。2007年11~12月にはサンクトペテルブルク交響楽団を含む日露5つのオーケストラとともに「日露友好ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト2007」を東京・日比谷公会堂にて開催。音楽・企画の両面で大きな成功を収めた。2007年1月よりオーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督ならびに石川県立音楽堂アーティスティック・アドバイザーに就任。

「井上道義オフィシャルサイト」 http://www.michiyoshi-inoue.com/


ソプラノ:菅 英三子

 

菅 英三子

 

京都市立芸術大学・ウィーン国立音楽大学をいずれも首席卒業。佐々木成子、木下武久、小室彰子、長谷川美津子、中村浩子、R.ハンスマン、R.オルトナー、W.モーアの各氏に師事。

フランシスコ・ビニャス国際声楽コンクール“コロラトゥーラ・ソプラノ賞”、A.クラウス国際声楽コンクール第2位、ウィーン国際新進オペラ歌手コンクール第1位、藤沢オペラコンクール第1位及び福永陽一郎賞、オーストリア共和国学術褒章、ザルツブルク市音楽奨励賞、宮城県芸術選奨、出光音楽賞、青山音楽賞、芸術祭賞新人賞、新日鉄音楽賞等受賞多数。91年、現プラハ国立歌劇場「後宮からの逃走」でオペラ・デビュー以来、同歌劇場、ブレーマーハーフェン市立劇場、ブルノ国立歌劇場、パームビーチ・オペラ、夏季音楽祭等のオペラ公演の他、マドリード、ウィーン、フランクフルト放送交響楽団、ボストン交響楽団等のソリスト、また、日本国内でのオペラ公演やオーケストラ定期演奏会等、国内外で幅広く活躍。卓越したコントロール・テクニックと安定した歌唱は、共演指揮者からの信頼も厚く常に高い評価を得ており、ソリストとして欠かせない存在である。

レパートリーも幅広く、オラトリオでは、ヘンデル、バッハを始めとする宗教曲、オペラでは、モーツァルト、ドニゼッティ、ベッリーニ、ヴェルディ、オッフェンバックのコロラトゥーラのほとんどをカバー。

東京藝術大学准教授。


ソプラノ:小川 里美

 

小川 里美

 

東京音楽大学音楽学部音楽学科声楽演奏家コース卒業。大学在学中に1999ミス・ユニバース・ジャパンに選ばれ、任務のため一年間休学する。同大学院音楽研究科修士課程修了。在学中に留学生特別奨学金を得て、オーストリア・ザルツブルグに留学、モーツァルテウム国際サマーアカデミーにおいてM・リポヴシェク、A・ブルクシュタラーの両氏に師事しディプロマ修了。新国立劇場オペラ研修所6期生修了。2005年にメゾ・ソプラノからソプラノに声種を変え、更にレパートリーを広げ、舞台人としての可能性を伸ばした。2006年に文化庁新進芸術家海外留学制度奨学金を得てイタリア・ミラノに留学、V・スカレーラ、P・ケラーの各氏に師事。

現在はアジア・ヨーロッパで演奏活動を行ない、日本国内のみならず、欧米での活躍が期待されるソプラノ歌手である。

これまでに、オペラ「魔笛」の侍女Ⅱ、「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・エルヴィーラ、「コジ・ファン・トゥッテ」のフィオルディリージ、「セヴィリアの理髪師」のロジーナ、「椿姫」のヴィオレッタ、「ラ・ボエーム」のミミ、「つばめ」のマグダ、「こうもり」のロザリンデ、「メリーウィドゥ」のヴァランシエンヌ等を演じ、アレーナ・ディ・ヴェローナ・オーケストラ、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、京都市交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢などと共演した。

また2009年1月には、イタリア・ヴェローナのテアトロ・フィラルモニコにおいて「トゥーランドット」のタイトルロールでイタリアデビューし、「理想的なトゥーランドット」と好評を博した。2009年、シャネル・ピグマリオン・デイズ参加アーティストとして1年間定期的にソロコンサートを行い注目を集めた。2010年3月には、在トルコ日本国大使館の招聘により、トルコ国内4ヶ所で演奏を行い、同年9月には再度招聘を受け演奏会を行なった。2010年11・12月に国内4ヶ所でヴェルディ「椿姫」ハイライト演奏(指揮・井上道義)、2011年1・2月、東京・京都で行なわれたマスカーニ「イリス」にタイトルロールで出演し、可憐な舞台姿と情熱的な歌唱で絶賛を受けた(東京:読売日本交響楽団、京都:京都市交響楽団)。また、同年8月には、イタリア・トッレデルラーゴにおいて上演された第57回プッチーニ・フェスティバル「トゥーランドット」にリュー役で出演。

レパートリーはバロック音楽からヴェリズモ・現代音楽までと幅広く、イタリア・ドイツ・フランス歌曲作品も研究する。第19回日本声楽コンクール第三位。第44回日伊声楽コンコルソ第三位。2009年トゥーランドット国際コンクール優勝者。これまでに鈴木靖子、高橋啓三、成田繪智子、野村陽子、M・レアーレ、横山修司の各氏に師事。


 

ソプラノ:小林 沙羅

小林 沙羅

東京藝術大学卒業。同大学院修士課程修了。2010年3月よりウィーン在住。2010年度上期野村財団奨学生、2011年度文化庁新進芸術家在外研修員。声楽を中村綾子、高橋大海、島崎智子、A.Haas、W.Moore各氏に師事。日本声楽アカデミー会員。

 

2006年にデビュー後、ヘンデル「メサイア」、ベートーヴェン「第九交響曲」、ハイドン「天地創造」、マーラー「第四交響曲」、フォーレ「レクイエム」などに出演、NHK交響楽団、読売日本交響楽団、東京交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢などと共演を重ねる。

2011年7月兵庫にて、佐渡裕プロデュースオペラ『こうもり』にアデーレ役で出演。ウィーンフィルメンバーやカウンターテノールのJ.コヴァルスキーらと共演し大成功をおさめた。2012年2月にソフィア国立歌劇場にて「ジャンニ・スキッキ」ラウレッタ役(P.Kartaloff 演出、V.Genchev指揮)で欧州デビュー、3月には同歌劇場に「愛の妙薬」アディーナ役(V.Nemirova演出、D.Chobanov指揮)で出演した。その他『トゥーランドット』リュー役(井上道義指揮)、『ヘンゼルとグレーテル』グレーテル役(下野達也指揮)、千住明・松本隆による新作『隅田川』「源氏物語」(大友直人指揮)などに出演。

現代詩表現グループ<VOICE SPACE>に所属し、谷川俊太郎、佐々木幹郎氏らと共演を重ねるなど、詩の朗読や日本の歌、新曲演奏にも力を入れている。〈サイトウ・キネン・フェスティバル〉〈ラ・フォル・ジュルネ音楽祭〉参加、映画「のだめカンタービレ」での歌唱、「題名のない音楽会」出演などでも注目を浴びる。

小林沙羅オフィシャルサイト:http://www.sarakobayashi.com/

 

 


アルト:三輪 陽子

 

三輪 陽子

 

愛知県立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。同大学院音楽研究科修了。声楽専攻卒業。

第5回国際ワーグナー歌唱コンクール派遣対象者国内オーディション最優秀賞と特別賞を受賞。

新国立歌劇場のオペラ公演では、2004年の『エレクトラ』に下女2で、2006年の『カヴァレリア・ルスティカーナ』にルチアで、同年の『愛怨』(瀬戸内寂聴台本・三木稔作曲)に影巳で、同年の『西部の女』にウォークルで、2007年の『ワルキューレ』にシュヴェルトライテで、2010年の『鹿鳴館』(三島由紀夫原作・鵜山仁台本・池辺晋一郎作曲)に坂崎男爵夫人定子で出演。また、高校生観賞教室の『蝶々夫人』にはスズキで度々出演している。

宗教曲ではバッハ『ヨハネ受難曲』『ロ短調ミサ曲』、ヘンデル『メサイア』、モーツァルト『雀のミサ曲』『ミサ・ロンガ』『戴冠式ミサ曲』『ハ短調ミサ曲』『レクイエム』、ロッシーニ『小荘厳ミサ曲』、ヴェルディ『レクイエム』、ドヴォルザーク『スターバト・マーテル』等の他、ベートーヴェン『第九』やマーラー『大地の歌』のアルトソロを度々務めている。

平成20年度文化庁新進芸術家海外派遣制度在外研修員としてイタリアとオーストリアに留学。東京二期会会員。

 


アルト:ニンリャン

 

リャン・ニン

 

最近のオペラ界のメゾ・ソプラノ歌手の中でも類い稀なる輝きを放つニン・リャンは、すでに世界の主要なオペラ・ハウスに多数出演している。彼女はジュリアード音楽院で終始学位を取得後、メトロポリタン・オペラ(オクタビアン役)、ミラノ・スカラ座(イダマンテ役)、ウィーン国立歌劇場(作曲家役:ナクソスのアリアドネ)などの国際的なオペラ・ハウスで主役を演じた初めての中国人である。また、ハンブルク州立歌劇場、バイエルン国立歌劇場、ドイツ国立歌劇場、ボローニャ・フィレンツェ市立歌劇場、マルセイユ・オペラ、ロイヤル・オペラ・モネ劇場、ブリュッセル、イスラエルその他多数のオペラ劇場に出演した初めての中国人歌手でもある。メトロポリタン・オペラにオクタビアン役でデビューしたあと、再度ニン・リャンはタン・ドゥンのオペラ「ファースト・エンペラー」の初演にシャーマン役で出演する。彼女は、チャン・チンの演出の下、サントリーホール、オランダ・オペラ、ストックホルム交響楽団の3つの違う制作で、タン・ドゥンの「ティー」のルー役を演じている。

彼女のレパートリーには、「ティトの慈悲」のセスト役、「チェネレントラ」のアンジェリーナ役、「セヴィリアの理髪師」のバルビエーレ役、「セメル」のジュノー役、「セミラーミデ」のアルサーチェ役、「湖上の美人」のマルコム・グレーム役、「アルジェのイタリア女」のイザベラ役、「ウェルテル」のシャルロット役、「アンナ・ボレーナ」のジョヴァンナ役、「ノルマ」のアダルジーザ役、「ファウストの劫罰」のマルグリート役、「リゴレット」のマッダレーナ役、「イル・トロヴァトーレ」のアズチェーナ役、「運命の力」のプレツィオジッラ役、「ホフマン物語」のニクラウス役、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のマクダレーネ役、「ポッペアの戴冠」のオッタヴィア役、「ジュリアス・シーザー」のセスト役、「オルフェオとエウリディーチェ」のオルフェオ役、「ルクレツィア・ボルジア」のマッフィオ・オルジーナ役、「ラインの黄金」のフリッカ役、「ル・グラン・マカーブル」のメスカリーナ役や「セルセ」、「タンクレディ」の主役などがある。

ニン・リャンは、リサイタルやオーケストラとの共演も多く、これまでにジュゼッペ・シノーポリ、ガリー・ベルティーニ、リッカルド・ムーティ、サー・コリン・デイヴィス、クリスティアン・ティーレマン、エリアフ・インバル、ペーター・シュライヤー、ゲルト・アルブレヒトやジェイムス・コロンなどの指揮者と共演している。また、ヨーロッパの重要な音楽祭への出演も多く、これまでにウィーン・フェスティバル、ブレゲンツ音楽祭、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、サヴォンリンナ音楽祭、そしてドレスデン、ルードヴィッヒスブルク、バート・キッシンゲン、アテネ、ラインガウなどの音楽祭へも多数出演している。

彼女は、メトロポリタン・オペラ全国協議会コンクール、ミリアム・ヘリン国際声楽コンクール、ミュージシャンズ・エマージェンシー・コンクール、ローザ・ポンセル国際声楽コンクール、ローレン・L. ザカリー・コンクールとルチアーノ・パヴァロッティ・コンクールの優勝者である。

1995年のミッテランの映画「蝶々夫人」にスズキ役で出演すると共に、ミラノ・スカラ座、ネザーランド・オペラ、2008年のロサンゼルス・オペラ、ワシントン・ナショナル・オペラでもこの役を演じている。

ニン・リャンは、マーラーの作品、第2番と第8番の交響曲と「大地の歌」にたびたび出演している。

加えて、前述のワシントン・ナショナル・オペラの制作で、バルセロナ、ブエノスアイレスでの「グラン・マカーブル(大いなる死)」のメスカリーナ役への出演が決定している。

 


テノール:永田 峰雄

 

 

 

新潟県長岡市生まれ。東京芸術大学卒業、同大学院修了。1986年第一回日本モーツァルト・コンクール優勝。1988年と89年、ザルツブルク・ゾンマーアカデミーコンクール優勝とモーツァルテウム音楽院最優秀賞を連続受賞。1991年アサヒビール芸術文化財団の奨学生として渡欧。

1991年ザルツブルク音楽祭「サティリコン」に出演し、同演目でライプツィヒ歌劇場と客演契約を1992年にかわし、活躍の場をドイツ、ヨーロッパに広げる。以来、ヴュルツブルク、トリーア、ギーセン、ボン、ミュンスター各歌劇場と専属契約、モーツァルト歌手としての様式感ある端正な歌い方と柔軟なベルカント唱法は高い評価を得ている。特に『後宮からの誘拐』(ベルモンテ)は客演を含めて100回以上の公演数を各地で歌い、2002年に歌った『コシ・ファン・トゥッテ』(フェランド)ではセンセーションを巻き起こした。また、オペラ歌手のみならずリート歌手としても高い評価を受けており、新聞批評でも「詩人の魂を語る」と激賞された。

日本でも新国立劇場公演『魔笛』、『ラインの黄金』、『ドン・ジョヴァンニ』、井上道義指揮新日本フィル『ナクソス島のアリアドネ』、M. ホーネック指揮読売日響モーツァルト「レクイエム」、W. = D. ハウシルト、J. フルシャ指揮新日本フィル「第九」、そのほか主要オーケストラへ次々と客演しており、輝かしく力強い歌声で常に会場を魅了している。2003年にはシューマン「詩人の恋」を御前演奏し、別宮貞雄「智恵子抄」とのカップリングによるCDがカメラータ・トウキョウよりリリースされている。

2003年ミュンスター音楽協会オペラ大賞、2004年フォルクスビューネ・ミュンスター最優秀オペラ歌手、2007年文化庁芸術祭大賞をそれぞれ受賞。

ケルン在住。

 

 


バリトン:三原 剛

 

三原 剛

 

大阪芸術大学卒業。

1991年第22回日伊声楽コンコルソ金賞受賞。

1992年第61回日本音楽コンクール第1位、同時に増沢賞、福沢賞、木下賞、松下賞を受賞。翌93年には、第4回五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞し、後に五島記念文化財団奨学生としてドイツのケルンに留学する。以後、国内外においてリサイタル活動やオペラ、オーケストラとの共演など意欲的な活動を展開。1995年、ドイツ・ハーゲン歌劇場でヴェルディ「トロヴァトーレ」のルーナ伯爵役、2001年、びわ湖ホールオペラ「アッティラ」のエツィオ役、2005年ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン音楽祭への参加、2006年ヘンツェのオペラ「午後の曳航」で、ザルツブルク音楽祭、フィルハーモニー(ベルリン)、オーディトリウム(トリノ)に出演と目覚しい活躍が続いている。

バッハ、ヘンデルなど、バロック期の宗教音楽を中心に、モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェン、ブラームス、フォーレ、ヴェルディ、プッチーニ、マーラー、オルフなどを歌い、古典派、ロマン派、近代・現代作品へと着実にそのレパートリーを拡げている。

歌曲の分野でも確実な成長を続けており、「稀にみる逸材」「力に満ちた美声の大器」「大型バリトンの登場」などこれまでの演奏に対して各紙から絶賛を博している。

2005年11月大阪いずみホールでのリサイタル「ハイネと白秋の世界」では、大阪文化祭賞を受賞した。他に、第9回新・波の会日本歌曲コンクール第1位及び四家文子特別賞、第7回グローバル東敦子賞などを受賞。

バリトノ・カヴァリエーレ(騎士的バリトン)と評される豊かで気品に溢れる声は、国内外において多くの賞賛を集めている。

大阪芸術大学演奏学科教授。

 


バス:オットー・カッツァマイヤー

 

オットー・カッツァマイヤー

 

“ほんとうに偉大な声楽家という驚異(センセーション)を覚えたのは、両性具有のドミニクを演じたオットー・カッツァマイアーである。彼はまた、バリトンとカウンターテナーを交互に歌い分け、その両方に同等に印象を残した。”

フランクフルト紙評、エッゲルトのオペラ「フリークス」、世界初演。(2007)

オットー・カッツァマイアーのレパートリーは、古典オペラからオラトリオ、リート、現代音楽までと幅広く、彼の著しい多様性を反映している。特に、サルヴァトーレ・シャリーノ作品における彼の見事な解釈は素晴らしく、賞賛に値する。

オットー・カッツァマイアーは、彼の故郷であるミュンヘンで、声楽をヨーゼフ・メッテルニヒとハンス・ホッターに学ぶ。ほどなくして彼は、ニュルンベルクでのマスターシンガー・コンクール、ヴュルツブルクでのモーツァルト・コンクール、シュトゥットガルトでのヒューゴ・ヴォルフ・コンクール、ベルリンでの国立声楽コンクールなどの権威ある一流コンクールで、優勝を飾る。

最近では、彼は「ドン・ジョヴァンニ」のレポレッロ、ラインガウ音楽祭「コジ・ファン・トゥッテ」のグリエルモとドン・アルフォンソ、「アルジェのイタリア女」のムスタファ、ヘンデル・フェスティヴァル・ホールでのイメネオなどを含む、数々の有名なオペラの主役を演じている。またブレゲンツ音楽祭のオッフェンバック「青ひげ」に客演した際には、特別に迎えられている。彼のコンサート・レパートリーには、「エリヤ」、「メサイア」、「サウル」、「マタイ受難曲」、ブラームスとヴェルディのレクイエムなどがある。

プロスぺロ役(ベリオ:「王は聞いている」)、田舎医者役(ヘンツェ:「田舎医者」)、エーガウス役(シュタウト:「ベレニス」)、マクベス役(シャリーノ:「マクベス」)、ドミニク役(エッゲルト:「フリークス」)、ウルバヌス8世役(ジャレル:「ガリラヤ」)などの数多くの現代作曲家から捧げられたオペラの主役は、オットー・カッツァマイアーが幅広い役柄を演じられることを明白にしている。彼は、アヒム・フライアー、ウィリー・デッカー、トリシャ・ブラウン、クリストフ・シュリンゲンジーフ、ステファン・ヘルハイムや、ニコラス・ブリーガーなどの著名な舞台監督たちと共に仕事をしてきている。また、ローマ、フランクフルト、パリ、ニューヨーク、ヴェニス、東京、ワルシャワ、アムステルダム、ブリュッセルやテル・アヴィヴなどでの公演のほか、ザルツブルク音楽祭、ウィーン・フェスティバル、ベルリン音楽祭、ミュンヘン・ビエンナーレなどの音楽祭にも出演している。

オットー・カッツァマイアーに献呈されたシャリーノ作曲「私の不実な灯」とオーケストラとの歌曲集「ノートパソコン通り」は、クラングフォルム・ウィーン、ビート・フラー、シルヴァン・カンブルランと共に録音され、彼のシャリーノ作品への強い関心を示している。フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンク(新聞)は、シャリーノのオペラ「Da Gelo a Gelo」(シュヴェツィンゲン音楽祭で世界初演)での彼の王子役の演技と解釈に対して、2006年の『シンガー・オヴ・ザ・イヤー』に指名する。そしてそのさらなるオペラでの演技は、パリ・オペラ座とジュネーヴ大劇場でも続いている。彼は、ゲオルク・フリードリッヒ・ハースのオペラ「メランコリア」(世界初演は2008年にパリ・オペラ座)でのラース役に対して、国際的に熱狂的な批評を受けている。2009年には、、リヨン・オペラ座でのルール・トリエンナーレ制作のフランク・マルタンのオラトリオ「ル・ヴァン・エルベ」に出演、ザルツブルク音楽祭ではアンサンブル・モデルンと、コンサート・シリーズ「コンティネント・ヴァレーぜ」で共演した。さらに彼は、2009年にハイドンの音楽劇「大火災」の主役を歌って録音に参加する。また同年彼は、ローマ・オペラ劇場にて「タンホイザー」のヴォルフラム役で、ワーグナー作品へのデビューを飾る。

彼のクラングフォルム・ウィーンへの出演は、2010年3月ベルリンのMaerzMusikへの出演へとつながり、シャリーノの「私の不実な灯」で観客を大いに沸かせた。また同じ年、ドイツ・シンフォニー・オーケストラ・ベルリンに、アムステルダムMuziekgebouwとmusikFabrikでのUltraschall音楽祭に登場し、ミュンヘン・ビエンナーレでフィリップ・マインツ作曲のオペラ「マルドロール」の世界初演でデビューする。テアトロ・マドリッドでは、2010/2011シーズンの開幕をクルト・ヴァイルの「マハゴニー市の興亡」(演出:LaFura dels Baus)で飾り、その後ピラール・フラド作曲「空白のページ」の主役で世界初演を果たす。また2011年のシュヴェツィンゲン・フェスティバルでのゲオルク・フリードリヒ・ハース作曲の「ブルトハウス(Bulthaus)」世界初演では、大成功を収めている。このオペラは2011年9月に、ボン劇場で再演され(原文では、されることになっている)ている。今シーズン(2011/12)はレアル劇場の制作で、クルト・ヴァイルの「マハゴニー市の興亡」をモスクワで演じ、モンテカルロ管弦楽団との共演で、フィリップ・マインツの新作を初演する。

 

 
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