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PostHeaderIcon マーラー/交響曲第10番(全五楽章完成版)

日時:2011/12/24(日) 16:00開演
会場:愛知県芸術劇場コンサートホール
演奏:オストメール・フィルハーモニカー
入場料:2,000円(全席自由)

最後の完成作である第9番でマーラーは彼の最高の境地に達しました。しかし烈々たる創作意欲は衰えず、続いて交響曲第10番の作曲を始めます。しかし作曲の途中、マーラーは妻アルマの不貞を知り、迫り来る死を意識しながらも遺された生の素晴らしさを謳いあげた第9番の境地さえも、アルマという心の支えがあったからこそ描き得たことをはっきりと認識し、アイデンティティー崩壊の危機にさえさらされたのでした。その烈しい葛藤・絶望は第三楽章以降の四声部のパーティツェル(簡易スコア)に生々しく刻印されています。第一楽章を除くと残る四つの楽章をフルオーケストレーションする前にマーラーは病魔に屈してしまったのですが、幸い全曲構成についてはほぼ全て完成していたパーティツェルをもとに、クックをはじめとした何人かの研究者たちが全五楽章版を補作完成させています。

第一楽章は第9番の世界を受け継ぎ、現世と彼岸を往還するかのような世界が描かれています。終盤、カタストロフ(破滅)部といわれるところで、金管を中心にマーラーを嘲笑するかのように暴圧的な音楽になりますが、それが本当は何であるかは終楽章で明らかにされます。第二楽章・第一スケルツォは極めて不規則な変拍子からなるスケルツォでその不安定さはマーラーの心境をカリカチュアライズして表現しているかのように響きます。第三楽章はプルガトリオ(煉獄)と命名されており、大変短い楽章ながら、終楽章の主要主題が既に登場していて終楽章の悲劇を予感させます。第四楽章・第二スケルツォはパーティツェル冒頭に「悪魔が私を踊りへいざなう。狂気よ、私をとらえよ、呪われた私を。」という痛ましい書き込みがあるように、拍子は三拍子で安定していながら、内容的には第二楽章よりも遙かに深刻で、マーラーの悶えや叫喚が透けて見えてきます。音楽は次第に下降していき、最後は響きを消された軍楽太鼓の一撃で衝撃的に終わります。そしてその軍楽太鼓のゆるやかな連打で始まる終楽章のクライマックスで、全てを威圧する如く第一楽章のカタストロフ主題が登場し、それが実はマーラーを裏切ったアルマの主題であることが明らかになります。アルマの主題は、ホルンによるマーラーの主題と劇的に対峙しますが、音楽はそこからゆるやかに変容していき、最後はアルマを赦し、アルマを、そして生を強く烈しく求め、そして優しく慈しむように消えていくのです。

マーラー音楽祭第一部の掉尾を飾る演奏会において、補作完成により第9番と並ぶマーラーの最高傑作として我々の眼前に姿を現した第10番の全貌を、第10番完成版再演となるオストメールフィルの 熱演でどうかご堪能下さい!

オストメール・フィルハーモニカー

オストメール・フィルハーモニカー

2001年、21世紀の幕開けと共に誕生したアマチュアオーケストラ。東海学園交響楽団のOBを中心に結成されているだけに男性比率が高く、またどのオケにも負けない「熱さ」と「こだわり」を身上にしています。これまで、マーラー交響曲第6番、交響曲第10番(クック補作全曲版)、ハンス・ロット交響曲第1番、ブルックナー交響曲第9番(全四楽章版)、プロコフィエフ「シンデレラ」(完全全曲版)、シューマン交響曲第2番(マーラー編曲版)などの難曲を次々と取り上げています。10周年を迎える本年は、この度のマーラー音楽祭のトップバッター(ハンス・ロット交響曲第1番)とアンカー(交響曲第10番全曲版)の両方を務め、ますます意気軒昂です。

マーラー音楽祭の最後を飾るべく、全身全霊を懸け、全員が燃えつきるまでこの至高の名曲に取り組む所存であります。

ホームページ:http://www.ostmeerphilharmoniker.com/

 
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